中国語圏は、中華人民共和国だけではなく、台湾などが含まれますが、政治的にも経済的にも大きな影響力があります。そのため中国語を習得したいというニーズはとても高いのですが、一方で言語としてとても難しいということもあり、しっかり中国語を習得するためには留学するのが上達の早道ということになります。ただ、中国語を学ぶということになった場合に、中国語圏というと中華人民共和国だけではなく台湾も中国語を使っている国ですし、ではどちらで学んでいいのかというのも、留学をしようとする方としては悩ましいところですよね。実際に中国語というと、やはり北京や上海といった大陸側というイメージが有る一方で、台湾というと親日というイメージがあり、最近の海外旅行においては最も人気の高い国でもあります。そこで、中華人民共和国に留学した場合と台湾に留学した場合について、色々と考えていきたいと思います。

中華人民共和国に留学した場合のメリットとデメリット

中国語には、簡体字と繁体字があり、中華人民共和国では簡体字が主に使われているため、中華人民共和国に留学した場合には簡体字を学ぶことが出来ます。多くの中国人が簡体字を使っているということもあって、それに対応した参考書も多く出版されているというのも簡体字のメリットということが言えるでしょう。そして何よりも中華人民共和国が世界的には中華圏の中心となりますので、中国語としての標準語を学ぶことが出来ます。また、海外から多くの人々が留学に来ますので、それに対応して多くの語学学校がありますし、何よりも物価が安いということもあり、滞在費を抑えることが出来ます。あとは、中国は世界の4大文明であるメソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明の黄河文明に該当するということもあり、歴史的な産物がたくさんあるので、中国の歴史や文明を体感出来るということもメリットと言えるでしょう。

一方で中華人民共和国の場合は、日本と比べると治安が良いとは言えません。特にスリなどには注意する必要があります。また、衛生面でも日本よりは清潔とは言えませんし、大気汚染に関しても黄砂だけではなく、光化学スモッグなどによって中国国内の問題だけではなく、環境問題として世界的に危惧されています。また、中華人民共和国は共産党の一党独裁という政治体制ということもあり、政治的な発言は絶対にしてはいけませんし、市民においても反日というところがあるので、配慮がどうしても必要です。あとは、ビザなしの滞在期間が15日までなので、それ以上に滞在する場合には必ず学生ビザの申請が必要になります。

台湾に留学した場合のメリットとデメリット

台湾は日本と同じように治安が良いので、安心して生活することが出来ますし、過去の植民地体制において日本が善政したということもあり、びっくりするほど親日です。また、かなり日本の文化が浸透しているということもあって、日本語の商品も販売されています。また、食事もとても美味しいということもメリットとしてあげることが出来ると思います。あとはビザなしの滞在期間が90日ということもあり、3ヵ月以内の短期留学はビザ申請が不要という点もメリットとして上げることが出来ます。

台湾留学のデメリットとしては、やはり物価が日本とほとんど変わらないので、中華人民共和国での留学と比べると経済的な負担があるということです。また、台湾で学ぶ中国語は北京語という標準語ではないので、マスターした中国語は台湾訛りになってしまうということです。あとは、台湾で学ぶ中国語は繁体字になり、簡体字と比べるとメジャーではないので、学習書も簡体字と比べると少ないという点もデメリットとなると思います。